病院で働く理学療法士はアルブミンについて勉強しよう

 

こんにちは!!

 

今日は、よく理学療法士が臨床でよく耳にしたり、口にしたりする”アルブミン”についてお話していきます。

 

皆さんは、アルブミンと聞くとどのような言葉をイメージしますか?

 

・低栄養

・食事量

・浮腫

・飢餓  等

 

僕は、一年目の頃はこんなイメージでした。

 

そもそもアルブミンとは

血液中のたんぱく質の一種で、総たんぱく質の6割を占め、

栄養・代謝物質の運搬、浸透圧の維持などの働きを行います。

 

また血中半減期が2-3週間であることから、”今”の栄養状態を示すものではないということを頭に入れておく必要があります。

 

次に、アルブミン値が低下する要因について説明します。

 

①食事摂取量低下

食事(たんぱく質)を摂取すると、消化管でアミノ酸に消化・吸収されます。

それが、門脈を介して、肝臓まで運ばれます。

 

ですからアルブミンの元になるたんぱく質量が少ないと、

必然的にアルブミン値は低下します。

 

②肝機能低下

肝臓に運ばれたアミノ酸を原料に、アルブミンが合成され血中に入ります。

 

もし、肝硬変や肝がん等になると、そもそものアルブミンが合成できないため、

これもアルブミン値の低下につながります。

 

③腎機能低下

本来、身体に必要なたんぱく質(アルブミン)アルブミンはろ過されず体内を循環しています。

しかし、腎機能低下によりたんぱく質が尿と一緒に出る”尿たんぱく””により、

アルブミンが漏出します。

 

④炎症

術後・感染・炎症性疾患では、アルブミンの消費増大が起こり、

アルブミン値が低下します。

CRPも一緒に見比べながら、低栄養の判断をしてください。

 

⑤運動量が多い

リハビリの人は、これは気をつけなければいけません。

筋肉の合成には、たんぱく質のほかにエネルギーも必要です。

 

そのため、過剰な運動量や筋トレは逆に筋肉を壊して、

エネルギーを得ようとするため筋肉量は減少します。

 

良かれと思ってしたことが、逆に低栄養を助長してしますこともあります。

 

簡単ですが、以上5点を説明しました。

 

僕が、低栄養の患者様にリハビリする時に

 

・負荷量設定

・浮腫への対策

・褥瘡予防

 

は意識して介入しています。

 

もちろん、ほかにも注意しなければいけないことはあります。

 

リハビリ専門職の視点で二次障害をしっかり予防していきましょう。